歯周病と市中肺炎の関係性
こんにちは。
与野駅前ヒロデンタルクリニック 院長 佐藤博久 です。
新型コロナウイルスの感染拡大防止に余談を許さない時期でありますが、これも皆様の様々な行動自粛などで得られた結果であると思います。これからも、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐ為、出来る事を進めていきましょう。
今回は、市中肺炎(Community-acquired pneumonia)、つまり、普段の社会生活を送っている中で罹る肺炎と、歯周病の関係についてお話ししていきます。
2013年のMelo Neto. J.らの報告によると、患者さんが歯肉炎〜軽度の歯周炎に罹患している場合には、市中肺炎との相関性が認められませんでしたが、中等度歯周炎以上出会った場合(報告内では、中等度歯周炎とは、歯周組織の破壊(CAL)が3mm以上と定義してあります)は、健常者と比べて市中肺炎のリスクが4.4倍になり、歯周病などの口腔内環境悪化が市中肺炎のリスクを上げることが示唆されました。
上記の報告は、新型コロナウイルスによる肺炎とは若干異なりますが、同種類の肺炎と考えるのであれば、参考になるかもしれません。つまり、歯科医院で適切なクリーニング(メンテナンスなど)を受けることにより、外界からの様々な感染から少しでも守れる体質になることを示しています。
皆さんの口腔内を健康に保つことで、肺炎などの感染に対し抵抗できるのであれば、歯周病専門医による定期的なクリーニングをする意味がとても大切であることが言えるでしょう。